京都を元気にする「ホテル利用学」 ――暮らしと社会を考える多分野アプローチ――<第1回>「ホテル会員権とは何か」
開催日
第1回 2020年12月12日(土)9:30-11:45
会場
Zoom
※参加者にZoomミーティングの招待を送付。
ホテルを利用を切り口に、家族関係や健康、資産管理などの観点から、暮らしをより良いものにすることを目指す工夫について学び合ってきました。多様な職業を持ち、それぞれの背景を生かして経験と情報を持ち寄って研究を重ねています。これからは学術的なアプローチを入れて、地域経済や人権・環境保護などへの社会貢献を考えていきたいです。
代表者 | 高山 佳奈子 京都大学大学院法学研究科教授(刑事法大講座)。京都府青少年健全育成審議会委員、元産業構造審議会委員。経済刑法、環境刑法を専門分野とし、消費者・労働者保護や児童保護、産業・医療などの先端技術のリスク規制を研究し、成果を国内外で公表してきた。自由と人権を保障しつつ持続可能性を追求する、バランスのとれた法規制の方法論に取り組んでいる。 |
メンバー | 馬 強 京都大学情報学研究科准教授、マルチメディアデータベース、データマイニングと情報検索を専門分野とし、観光情報学や投資情報学など社会課題の解決に向けたに情報システムの研究に従事。観光情報学では、多様な観光ニーズに応えるため、SNSなどで公開されているユーザ生成コンテンツや旅行体験を素材に、ユーザ(観光客・住民)プロフィーリングや地域知マイニングなどの情報技術を研究開発し、持続可能な観光に向けた地域の再発見や観光の個人化・分散化を実現する社会情報基盤に取り込んでいる。 笠原 秀一 京都大学学術メディアセンター特定講師。ITコンソーシアム京都観光部会長。パターン認識分野を専門とし、観光・海洋分野における情報技術の研究に従事してきた。観光分野では、GPS移動軌跡や画像解析を用いた観光行動のモデル化や分析を通じて、修学旅行生や外国人旅行客への行動支援技術の開発や、観光情報基盤の構築に関する研究に行ってきた。近年大学発ベンチャーを設立したこともあり、スタートアップによる観光のDXにも興味を持っている。 渡辺 玲 ホテル利用学研究家・ブロガー。早稲田大学卒業後、日経BP社で記者として活動。インターネット黎明期よりWebデベロッパーとして経験を積み、日経BP退社後はアップル、日経BP、ニフティなどで大規模サイトの運営を担当する。本業のIT会社経営の傍ら、ホテル利用とジャーナリズムを融合させた個人サイトを2005年より運営。15年に渡る活動を通じて考案した「ホテル利用学」の体系化・普及に向け、ユーザー会を組織して研究活動を進めている。専門はリゾート会員権。 舟橋 栄二 トラベルライター。岡山大学大学院修了。53歳で高校教員を早期退職し「第二の人生を豊かに」する安くて豪華な旅を実践。豪華客船クルーズの旅、国際線ビジネス・ファーストクラス、会員制リゾートクラブ、海外留学等、旅の著書は多岐にわたる。現在、ホテルの上級会員として年間100泊くらい国内外のホテルに泊まり、仕事でも観光でもない第3のホテル滞在の可能性を研究中。 |
連絡先 | 高山佳奈子 takayama(at)law.kyoto-u.ac.jp |
関連情報 | ◆トラベルビジョンさんに記事を掲載していただきました。 http://www.travelvision.jp/news/detail/news-91880 https://www.travelvision.jp/news/detail/news-92358 【特別レポート】 研究者、自治体目線での京都観光の課題 | 観光産業 最新情報 トラベルビジョン トラベルビジョンは観光産業とその関連産業に従事する方々のための有益な情報をお届けします。 ◆研究会のウェブサイトを新しくしました https://hotel.law.kyoto-u.ac.jp/ 京都大学ホテル利用学研究会 – 社会資本としてのホテル利用を考える 当会は、京都大学の研究者と外部の識者が学際的に参加し、「社会資本としてのホテル」の利用について、地域経済の活性化や人権・環境保護などへの社会貢献を考える学術研究の会です。 |
新型コロナウイルスの影響で、ビジネスホテルやシティホテルでは来日観光客や出張ビジネスマンが激減し、これを埋める「テレワーク」や「ワーケーション」などのためのプランが提供されています。宿泊費の国際的な予約システムや変動相場制が導入され、これまでの宿泊施設の法的区分に対応しない新しいサービスの需要と供給が生まれてきました。地域経済の持続可能な発展を目指しつつ、ホテル利用者としての消費者、労働者、青少年の権利と安全を守るには、どのような基本的視座をふまえなければならないでしょうか。本企画ではさまざまな専門分野の知見を集めて、ホテル利用の望ましい方向付けを素材にこの問題にアプローチしてみたいと思います。