京都大学アカデミックデイ2024

分子の振動を自在に操る振電工学

研究者からの一言:ミクロな世界で起こる熱エネルギーのやり取り、振電相互作用って知っていますか?

ミクロな視点でみると、熱の本質は原子核の振動運動であり、熱エネルギーは原子核と電子の間の相互作用エネルギーのやり取り(『振電相互作用』)によって発生します。振電相互作用の制御に基づく新しい材料化学を『振電工学』と名付け、新たな学問領域として確立し、次世代に継承したいと考えています。

出展代表者

化学研究所
 志津 功將 助教

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

若者にお勧めしたい本

量子力学と私

朝永 振一郎 / 江沢 洋(編)

ミクロな世界の物理学や不思議な現象が、一般読者向けにやさしく語られています。特に、光と物質の2重性を題材にした『光子の裁判』はお薦めです。

重力と力学世界:古典としての古典力学(上下巻)

山本 義隆

高校・大学初年級で学ぶ運動方程式F=maに至るまでの長い道のり、ニュートンが実際に使っていた力学とニュートン力学の大きな違い、力学が世界史に与えた影響など、教科書では学べない力学にまつわるエピソードが豊富に散りばめられた科学史研究の金字塔です。

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