京都大学アカデミックデイ2022

LGBTQや多様なアントレプレナー

研究者からの一言:誰が世界を変え・支えているのか一緒に考えましょう。

「アントレプレナー」という言葉を知っていますか?日本語では、「起業家」と訳されることが多いですが、どういった人をイメージしますか?そのイメージが、研究者内でも、男性・異性愛者・健常者・ITや科学技術分野に偏っていることが、近年、指摘されてきました。今回は、多様な「アントレプレナー」を紹介します。

出展代表者

経営管理大学院
 柳 淳也 研究員
 ※ クロストークにも参加されます。

参加者

経営管理大学院
 山田 仁一郎 教授

来場者より

楽しくお話できたで賞
話がおもしろかったで賞
居心地がよかった賞
きっと講義が楽しいで賞
お友だちになりたいで賞
ご著書、待っています賞
ポスターにしかけありで賞
興味をかきたてたで賞
interesting & interactive賞
フェミニズム勉強がんばります!賞
アントレプレナSTEMだけが研究でないと分かったで賞
新たな分野を知れたで賞
開眼したで賞
アントレプレナーはじめて知ったで賞
私達は不覚にもメディアによって価値観が植えつけられているがそれをより多くの人が意識する必要があると感じたで賞
あなたが世界を変えるアントレプレナーで賞
本質×革新賞
個人の意識をかえていくのがだいじで賞
みんな違ってみんないい賞
みんなにやさしい賞
社会運動応援します。賞
もっと世の中に発信してほしいです賞

フォトギャラリー

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

今の仕事(研究、進路)を選ぶきっかけになった本

ヤバい経済学 : 悪ガキ教授が世の裏側を探検する

Dubner, Stephen J(著)、Levitt, Steven D(著)、望月 衛(訳)/東洋経済新報社

学部生時代に読んで衝撃を受けた本です。逸脱したコミュニティ等に入り込み、犯罪や、不正などの実態を、統計的な手法を使って相関関係を明らかにする本書は、研究のおもしろさを直感的に感じさせてくれるものでした。今でこそ、すべての人々の行為を操作化し、金銭的価値に落とし込んで、分析することに対して個人的には批判的ではあるのですが、今でも、読み物としては面白い一冊です。

今ハマっている本(誰かとこの本について話したい)

マツタケ:不確定な時代を生きる術

アナ・チン(著)、赤嶺淳(訳)/みすず書房

マツタケを中心に、資本主義による森林伐採・生態系の破壊、破壊からしか生まれ得なかった人間以外のものたちと人間との出会いとその関係性を見事に描いている人類学的研究です。グローバルな帝国主義的資本主義の影響下における個人とその中で生き延びようとする主体的行為、その絡まり合いの複雑さを複雑なまま捉えようとした、知の結晶。翻訳も素晴らしく難解ではなく、小説のような筆致なのでスラスラと読めると思います。

若者にお勧めしたい本

LGBTを読みとく ─クィア・スタディーズ入門

森山至貴/筑摩書房

これからLGBTQについて学びたいと思っている人に、ぜひ読んでほしい本。LGBTとはなにか、といった基本的な情報から、欧米におけるLGBTの歴史やそこから派生したクィア・スタディーズの概観をサラっと学ぶことができます。異性愛規範やクィアについて学ぶことで(このあたりの記述にも頁を割いているのがこの本の魅力なのですが)、自分のこれまでのセクシュアリティやジェンダーに対する価値観が揺らぐかもしれません。

自分の研究に関連して紹介したい本

イノベーション概念の現代史

ブノワ・ゴダン、松浦俊輔 (訳)、隠岐さや香(解説・訳)/名古屋大学出版会

社会や環境、経済の課題に対する解決策として、近年ますます「イノベーション」が必要であると言われるようになっています。こうした「イノベーション」概念が、なぜ、現代の新たな宗教となり、施策等に組み込まれていったのでしょうか。その言葉の由来に遡り、「イノベーション」概念の系譜を科学技術の発展や経済的成長と絡めて、批判的に辿る一冊。

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