京都大学アカデミックデイズ2021

モノの形と素材で機能を再生する

研究者からの一言:普段目にするモノの形や素材に目を向けてみませんか?

機能的なモノの形と素材には理由があります。さらに形や素材を工夫することで新しい機能を付加する事も可能です。人体における様々な臓器や組織もその形を構成する細胞(素材)によって、さまざまな生命活動を担う機能を発揮します。最新の三次元プリンターを用いて細胞(素材)から作った筒(形)によって末梢神経損傷の再生治療を可能にする技術開発例を紹介し、モノの形と素材について考えてみたいと思います。

開催日時

2021年9月6日(月)19:00~20:00
※ 対話参加者は19:00〜20:45までです。

対話研究者

医学研究科・教授
青山 朋樹

対話したいこと

主に人体の組織や臓器を題材にして、その形や素材、そしてそれによってどのような機能が発揮できるかについてのアイデアをお持ち頂き、一緒に考えてみたいと思います。もちろん人体だけでなくても、本日散歩している時に見かけた建物や木の構造について発見頂いた事をお持ち頂いても良いです。

対話参加者

募集は締め切りました。(8月23日(月)24:00〆切)

リスナー

募集は締め切りました。(9月5日(日)24:00〆切)

関連URL

https://www.kuhp.kyoto-u.ac.jp/press/20201125.html

https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2017-02-27

研究者の本棚

本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。

若者にお勧めしたい本

薔薇の名前

ウンベルト・エーコ/東京創元社

見習い修道士のアドソは師匠のウィリアムと共に、北イタリアの修道院で起きた殺人事件の解決を依頼されます。その背景には宗教、政治の込み入った事情があり、その解決にあたって神学はもとより哲学、記号学の知識が必要になります。若者の特権である無鉄砲さ(これは師匠もですが(笑))と知識欲、そしてちょいとほろ苦いアドソの恋を楽しんでください。

自分の研究に関連して紹介したい本

坂の上の雲

司馬遼太郎/文春文庫

日露戦争を日本側、特に秋山兄弟に焦点を当てて描いている戦争小説ですが、その中に「運動」という言葉が数多く出てまいります。陸軍、海軍それぞれにおいて「運動」に勝る方が勝利を手にするのですが、長い航海で乗組員の「運動」性が低下し、艦隊の「運動」能力をさせてしまったバルチック艦隊に対して、「運動」性を極限まで高めて乾坤一擲の痛打を与えた連合艦隊。そしてあまりにも有名な連合艦隊のとった「運動」戦術。「運動」は原子レベルの小さなものから宇宙といった大きな事象レベルにおいても共通して起こる現象です。遺伝子、細胞、組織、臓器、固体、社会いずれにおいても「運動」機能が低下したり、うまくいかない事の原因はけっこう共通しており、「運動」機能を高める方法についても同様です。これらのことから健康な身体を作る際のアプローチとして微視的に、ときには巨視的に考えるきっかけになりました。

ご質問への回答

イベント時にご要望の多かった、「自分の質問への答えが聞きたかった!」との声にお応えし、青山先生から回答をいただきました。
いただいたご質問は少し表現を変えている場合がございます、ご了承ください。

ご質問への回答はこちら。

  • Facebook
  • Twitter