細胞の社会―生命の秩序をさぐる
岡田 節人/講談社
「細胞の」を若い頃読んで、影響を受けたという発生生物学者は多いと思う。私もその一人。
「アンタの専門は発生生物学じゃなくって生態学やないか。」
はいそのとおり。世の中、きっかけから今に至るまでには、紆余曲折があるもんです。
研究者からの一言:植物がかおりでコミュニケーションしているって知ってますか?
犬は、我々にはわからない微量な匂いを探知しますね。一体どのような認識世界の住人なでしょう。昆虫も犬に負けず劣らず匂いに敏感で、様々な場面で様々な匂い情報を利用しています。さらに植物も微量な匂いを感じ、情報のやり取りをしています。我々が認識できないけれど今そこにある微量な匂い情報が紡ぎ出す、昆虫−植物間や、植物−植物間のコミュニケーションを解読し、彼らの住む匂いの世界について考えてみます。
2021年9月1日(水)19:00~20:00
※ 対話参加者は19:00〜20:45までです。
生態学研究センター・教授
高林 純示
植物と昆虫とのコミュニケーション、植物と植物とのコミュニケーションの研究から見えてきた植物の新しい佇まいについて。また、私達の目の前には、不思議でわけのわからない世界がまだまだいくらでもあるのだということ。ただし、おもしろいとか、不思議とか感じなければ研究にはつながらないということ。不思議に思ったことの解明は、基礎的な研究なのだが、それが応用に直ちに繋がる場合があること。
募集は締め切りました。(8月23日(月)24:00〆切)
募集は締め切りました。(8月31日(火)24:00〆切)
https://www.ecology.kyoto-u.ac.jp/~junji/index.html
本出展の参加研究者がお勧めする本をご紹介。
岡田 節人/講談社
「細胞の」を若い頃読んで、影響を受けたという発生生物学者は多いと思う。私もその一人。
「アンタの専門は発生生物学じゃなくって生態学やないか。」
はいそのとおり。世の中、きっかけから今に至るまでには、紆余曲折があるもんです。
アンソニー ホロビッツ/創元推理文庫
「メインテーマ」の帯に「〇〇賞一位」「各賞を総なめ」とかなんとか書いてあって、ほんまかいなと思いつつ買って読んだ。相当猛烈オモシロイ。「カササギ」もしかり。ホロビッツの他の作品も読まなくっちゃ。
森見登美彦/角川文庫、集英社文庫
「夜は短し」には、「おともだちパンチ」という奥の手を持ち「ラム酒をそのまま一瓶、腰に手を当てて飲み干したい」というささやかな夢を持つ黒髪の乙女が出てくる。奇想天外な内容と、その乙女にひそかに思いを寄せる先輩との行末も面白い。
もう一つは「宵山」。ある日、新快速の向かい合わせ席に座ると、はす向かいの女性が図書館シールの付いたハードカバーの「宵山」を読み耽っていた。何気なく見ると、その人の目が「面白くてしょうがない!!」という形になっている。早速文庫を買って読んでみた。そのとおりだった。
石井象二郎/偕成社
あとがきに「まず、生物の生きている姿をみて、おもしろいとか、ふしぎだと感じることです。それには何も道具はいりません。みなさんの目の前に、そのような特別な現象はいくらでもあるのですから。自然はもっとも偉大な先生です。」とあるとおり、石井先生はとびっきりのナチュラルヒストリアンだと思う。「わたしの研究」シリーズには「イラガのマユのなぞ」や「アリに知恵はあるか?」などがあり、どれもすばらしい。先生の目にうつる自然の不思議の数々は、私の目が節穴だと教えてくれる。
イベント時にご要望の多かった、「自分の質問への答えが聞きたかった!」との声にお応えし、高林先生から回答をいただきました。
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